前回の記事ではソーシャルメディアは集客ツールではなく、あくまでコミュニケーションツールであり、ソーシャルメディアで築いていったファンとの関係性の結果として「来店がある」ということをお伝えしました。
その記事はこちら
今日はお店にお客様のコミュニティを持つことのメリットについてお伝えします。
■コミュニティはファンの集まり、ファンとは常連さんのこと
コミュニティというと、なんだかすかした感じですが、要は常連さんの集まりです。
常連さんってすっごいありがたいですよね?
どんなに天気が悪かったりしてもフラっと表れて飲んでいってくれたり、どんなに閑散期でも友だちを連れて飲みに来てくれたり。
お店の売上げの何割かを安定させてくれているのは間違いなく常連さんです。
この常連さんって、つまりはお店のファンなんです。
ファンと言うのは損得関係なく尽くしてくれます。
好きな推しメンに投票するために、AKBの新曲CDを何枚も買ってくれる熱狂的なあのとファンと同じです。
料理がどれだけ安いとか、ドリンクがどれだけ安いかとかじゃなく、そんなの抜きにして「お前んとこに来たいんだよ!」っていう熱狂的なファンを、どれだけお店で持っていられるか。これが結果的には安定的な売上げになり経営が成り立っていくのです。
■安けりゃいいという、クーポンスパイラル発生の元凶
新規のお客様を集客するための方法として定番なのが、クーポンサイトに掲載することですね。
クーポンサイトなどで来店されたお客様の傾向はどうでしょう?
マイボイスコム株式会社が実施した「クーポン利用」に関してのインターネット調査のデータがありました。(2013年2月〜5月に回答)
クーポン利用者の41.3%は、「店や商品の利用・購入前に、クーポンがあるかどうかを調べることが多い」と回答しています。女性20・30代で5割と多く、クーポン画面を提示することが多い人でも多くみられます。「同じものなら、なるべくクーポンが使える店や商品を利用・購入する」(39.0%)も女性の方が男性より多くなっています。「クーポンがきっかけで、普段は買わない店に行ったり、商品を購入することがある」「クーポンが利用できる店や商品を探し、その中から利用・購入するものを決めることが多い」は各2割です。
ニュアンス的に物販でのクーポン利用を想定して回答している人が多いような感じですが、飲食でのクーポンに対するイメージもそう違いはないはずです。
40%の人が、安く安く利用(購入)したいという意識であるということが分かります。
僕も経験がありますが、クーポンサイトを見る人の感覚と言うのは「いかに安く飲むか」です。
一番の印象に残るのは「どれぐらい安く楽しめたか」。これです。そのあとにお店のお料理や、ドリンクの印象が残っていればいい程度です。
そして次の来店にもクーポンを使う。
クーポンスパイラル発動です!
厳しいようですが、そんなもんです。
価格競争に入り込んでしまってはその時点で終了です。お店の価値も何もなくなり疲弊していくだけです。
■だからこそお店それぞれでファンのコミュニティを持つことが重要
これからの飲食業界はますますこの「コミュニティ」を持つかがカギになります。
自分のお店を好きな人たちが毎日のように溢れている。
その光景こそがお店の理想の形ですよね。
今はクーポンという安売りの売り出し方ではなくて、お店そのものの良さや雰囲気を発信することが出来ます。
それがソーシャルメディアです。
これまではクーポンサイト以外にお客様とつながる方法は「口コミ」ぐらいで、なかなか安売りから逃れられない現状でした。
それがここに来て、やっとクーポンとは違う切り口でお客様とつながることが出来るソーシャルメディアというツールが登場したんです!
やっとクーポンスパイラルから抜け出す方法を手にしたんです。使わない理由はありません。それぞれのお店がそれぞれの良さや雰囲気を発信して知ってもらうべき人に知ってもらいつながっていけばいいんです。
そのつながりはきっと近い将来、お店の大きな大きな財産になっていくはずです。
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